ブラックカラオケ屋をバックれた話

底辺男の職歴

キツイ、安い、理不尽な体育会系のブラックカラオケ屋

約十年前にブラックカラオケ屋で二か月位働いて、最終的にブッチをしたことがある。
チェーン店のカラオケ屋だったが劣悪極まりない環境だった。
僕は高校卒業以来30社以上転々としているが、トップクラスにやばい職場だと思う。

カラオケ屋を受けた理由はカラオケが好き、ということと若い女の子と一緒に働けると思ったからだ。
下らない理由で仕事を決めてはいけない、ということを身に染みて感じた。

四歳年下の女の子が僕と一緒の時期に働くことになった。
そんなに可愛い訳ではなかったが、今まで工場やリサイクルショップ、新聞販売店など、おばさんやおっさんばかりの職場が多かったので、女の子と働ける環境は嬉しかった。

店自体は深夜まで営業していたが、僕は昼間のみの勤務。
先輩はリーダーのおばちゃん、サブリーダー的なおばちゃん、あとは若い女の子、大学生の兄ちゃん、僕より少し年下のフリーター。

最初の二週間くらいは先輩達も優しく、簡単でラクな仕事をしていればよかったが、徐々に劣悪な環境であることがわかってきた。

料理を失敗したら自腹で買取

働きだして二週間経ったくらいから急激にきつくなってきた。
動作にスピードや正確性が求められ、要求通りにできなければ激しい口調で叱責される。
男だろうと女だろうと容赦なくどやしつけられる緊張感の中で働くのはきつかった。

きついことだらけの職場だったが、特に納得がいかなかったのは料理を失敗したら自分で買い取らなければいけなかったこと
僕が働いていたカラオケ屋ではフライドポテトやラーメン、サラダなど様々なメニューがあった。
基本的に油で揚げたり、電子レンジでチンするだけだったりと難しい料理はないのだが、当時はほとんど料理したことがなかったし、忙しい中調理しなければいけなかったので、失敗を繰り返してしまい、自腹を連発してしまった。

そもそもこれって法律的に違法だと思われるのだが、どうなのだろうか。
安い時給の中から自腹を切るのは、経済的にも気持ち的にもしんどかった。

鬼みたいな顔のおばさん先輩が怖すぎた

僕に料理を指導したのはサブリーダ―的な四十歳前後のおばさんだった。
このおばさんは顔からしてやばかった。
化粧気が全くなく、目つきも悪く鬼のような顔をしており、口調も激しい。
きっと昔ヤンキーかなんかだったのではないだろうか。

ただでさえ苦手な料理を鬼みたいなおばさんから教えてもらわなければいけない。
鬼おばさんが恐ろしくて、教えてもらっても全く頭に入らないし、手も震えてしまう。
料理も上達しない、自腹を切り続けなければいけない、他の仕事もきついし、コミュ障で職場にも馴染めない、という絶対絶命の状況に。

精神も体も限界に達してしまった。

無断でバックれたら家に電話がきてしまった

劣悪な環境でこき使われ、カラオケ屋で働き続ける気力は無くなってしまった。
やめることにしたが、そもそも違法な自腹やめちゃくちゃな叱責をしてくるような職場にきちんと筋を通す必要性も感じなかったし、事前に退職の意思を伝えたところでスムーズにやめさせてもらえるとも思えなったから、連絡しないでバックレることにした。

ロクに仕事も続いていなかったし、同居している親に相談もできなかった。
一応仕事始まる時間に家を出て、そのままカラオケ屋とは全く別の方向の路線の電車に乗った。

「これであんなゴミみたいな劣悪な職場から解放された」
「とはいえ親に対しては気まずい、なんと言い訳すればよいか」

など複雑な心境のまま電車に乗っていると携帯にカラオケ屋から着信があった。
数回かかってきたが、電話は全部シカト。

すると今度は自宅から電話が来た。
出てみると、母親が「カラオケ屋からお前が出勤していないと連絡があった。何があったんだ」と言われた。
もう言い逃れもできないから、やめることにした、と白状し家に帰ってから説明すると言い、電話を切った。

気分は最悪だった。
仕事が続かないこと、親に連絡が行ったことなどで自己嫌悪、将来への不安から少し死にたくなった。

すぐに帰って親と顔を合わせるのも気まずいから、電車で札幌近郊をグルグルしてから夕方頃家に帰った。
短期離職を繰り返してたし、怒ってどうにかなる訳でもないと親もわかっていたので怒られる訳でもなかった。

早めに仕事を探す、と言い部屋にこもりなるべく親と顔をあわせないようにする日が続くことになった。

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